STORY
物語
「君たちも…天使なの?」
工場地帯の川べり。ひとりで空き缶を拾っていたモカの前に、同じ翼を持つメルルとぴーこが現れる。初めて出会う「じぶんと同じ」存在。汚れた水面に、三匹の白い姿が映った。
「疲れたけど…一緒だから頑張れるね」
来る日も来る日も、三匹はゴミを拾い、水を掬い、石段を磨いた。夕陽に染まる護岸に並んで座る、短い休憩。羽はすっかり煤けたけれど、心は少しずつ軽くなっていく。
「諦めない…絶対に、この川を救うんだ!」
上流から押し寄せる、ゴミを飲み込んだ巨大な濁流。積み上げてきた日々を、一夜で飲み込もうとする絶望の大波。それでも三匹は、逃げなかった。小さな翼を、精いっぱいに広げて。
「やった…!私たち、奇跡を起こしたんだ!」
嵐のあと、雲の切れ間から差し込んだ光の下に広がっていたのは──花々に縁どられた、青く澄みわたる水辺。ドブ川と呼ばれたその場所は、街でいちばん美しい運河に生まれ変わっていた。
それは、翼のかわりに
手を動かした天使たちの物語。
























